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htc EVO WiMAX ISW11HT の着目点

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2011年4月15日に au から htc EVO WiMAX ISW11HT が発売されています。WiMAX ユーザーのひとりとして、とても興味深い端末です。わたし個人の視点でポイントを整理してみようと思います。

 

「日本初 WiMAX 搭載スマートフォン」

現在のところ、日本で唯一、WiMAX 通信機能を内蔵したスマートフォンとなります。米国では、2010年6月に HTC EVO 4G で発売されたモデルになります。なお、米国では、その後にも HTC EVO Shift 4GNexus S 4G といった WiMAX をサポートする機種が発売されています。

 

Wi-Fi テザリングUSB テザリングに対応

テザリングは、Android 2.2 で新機能になっています。そして、とても注目される機能です。この点について、他の方の記事をいくつか読ませていただいたところ、Wi-Fi テザリングにおける通信速度は、本体における通信速度、または、USB テザリングにおける通信速度よりも落ちることが指摘されています。この Wi-Fi テザリングにおける通信速度を重視するならば、モバイル Wi-Fi ルーターにしたほうがよいという意見も多いようです。テザリングはソフトウェア的に実行されるのに対し、ルーターはハードウェア的であることが想像できます。速度面で違いがあらわれてもおかしくはないように思えます。

なお、ISW11HT における Wi-Fi テザリングの設定内容は、とても簡単なものです。ルーター名、セキュリティ、パスワード、最大接続数だけです。Wi-Fi ルーターで設定を調整されている方にとっては、とても物足りなく感じることでしょう。

 

専用の料金プラン

現時点では、ISW11HT のみに適用される料金プランが用意されています。IS シリーズ用のパケット通信料が適用されますが、WiMAX 通信を使った月は、WiMAX 通信サービスの月額利用料が加算されます。なお、2011年8月の利用分までは、キャンペーンで無料となっています。

たとえば、「料金プラン」 プランEシンプル誰でも割(月額基本使用料 780円)、「インターネットサービス」 IS NETコース(月額使用料 315円)、「パケット通信料定額サービス」 IS フラット(月額定額料 5,460円)、「WiMAX 通信サービス」 +WiMAX(月額利用料 525円)の組み合わせで、月々 7,080円となります(ほかにユニバーサルサービス料 7.35円)。しかも、IS フラット は、スマートフォン単独利用時の通信のほか、Wi-Fi テザリングUSB テザリングの通信も含まれるものとされています。

このほか、毎月割という割引サービスが実施されています。最大 24カ月間割引が適用されます。対象の条件がいくつかあって、これに合致すれば、ISW11HT の場合、2011年5月14日からの変更によると、新規契約で 2,450円、機種変更で 1,750円が毎月割引されます。

 

(特におすすめするものではありませんが)ノーブランド大容量バッテリーが安価で流通

スマートフォンの場合、バッテリーの持ちが悪いという評判をよく聞きます。ISW11HT の場合も同様の評判を聞きます。ただ、ISW11HT の場合、メーカー以外の専用の内蔵バッテリーが Amazon.co.jp などで販売されているのをみることができます。しかも、3,500 mA 大容量バッテリーと専用カバーのセットで、思いのほか安く購入できます。もともとは HTC EVO 4G 向けなのでしょう。当然のことですが、メーカーの保証はありませんし、自己責任でということになります。だいたい標準バッテリーの2倍くらい持てばいいほうといえそうです。品質については、いろいろとあるようです。できるだけ長い時間、連続して ISW11HT を利用し続けたい。そのためには、多少重くなっても、多少本体の厚みが増しても、そのほか多少リスクがあるかもしれないけれども構わない。という方には検討の余地がありそうです。このようなノーブランド大容量バッテリーが流通するのも、HTC EVO 4G が人気機種だからなのでしょう。

 

そのほか

HTC EVO 4G では、Android 2.1 搭載で発売されましたが、ISW11HT では、Android 2.2 が搭載されています。2011年夏モデルの主流は、Android 2.3 となり、プロセッサも第2世代と呼ばれる省電力型で、さらにクロックアップされるようです。このあたりを重視すると、ISW11HT では物足りないようにも感じられそうです。

内蔵メモリ(RAM)が 512 MB。microSD で 最大 32 GB。内蔵メモリの容量に関して、ちょっと不安に思われる方も多いのではないかと思われます。

au IC カードが利用できない件。au IC カード対応の au 携帯電話から、ISW11HT に機種変更すると、au IC カードは返却することになり、それまでの au 携帯電話の機能は使用できなくなるそうです。

WIN HIGH SPEED には未対応。現時点では、ここまでは望まないかもしれませんが・・・。

 

結論として、htc EVO WiMAX ISW11HT はどうなの?ということになると思うのですが、現時点で日本で唯一の WiMAX 搭載スマートフォンであることを最大限に評価するならば、買い、ということになりそうです。これから少しでも外れると、次の WiMAX 搭載スマートフォンは?と、さらに悩みが増えていきそうです。

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