その日、わたしは - 2011年3月11日
2011年3月11日に発生した東日本大震災から2ヶ月となりました。
ここで、その日のわたしの出来事を少し書いてみようと思います。
M9.0 の超巨大地震が発生した 2011年3月11日14:46。東京都千代田区の勤め先の地下倉庫で仕事をしていました。強い揺れが長く続き、たまらず、駆け足で地上へと移動しました。日本全国でこのゆれがおさまったのが、地震発生からおよそ 6 分後であったともいわれています。これまでに経験したことがないほどの長く続く強い揺れでした。
いったん戻ったものの、それから 20~30 分後に大きな余震。関東地方では、15:15 に茨城県沖で M7.7 の余震が発生しています。この余震のときも、駆け足で地上へと移動しました。そして、ついにヘナヘナ座り込んでしまいました。
勤め先ではものが落ちる、倒れるというようなことがありませんでしたが、通常の業務は停止。それでも状況に応じて作業が発生し、18:30 頃に退社することになりました。電車はストップしている、携帯はつながらない。この時点で耳に入っていた身近な情報はそのぐらいでした。
徒歩帰宅。東京都江戸川区の自宅までは 4 時間あれば着くだろうと見込みました。基本的には新大橋通という通りを進めば自宅に到着できるシンプルなルートで、部分的な区間ですが何度かウォーキングしたことがあったので、特に不安はなかったです。シューズは普段からウォーキングシューズでした。
会社を出て、URoad-5000 の電源を ON。この WiMAX Wi-Fi ルーターと UD03SS、モバイルバッテリー、iPod touch の組み合わせは、いつも持ち歩いています。よく閲覧している日本経済新聞のサイトなどで状況を確認しました。日本経済新聞のサイトでは速報が単文で流し続けられていました。JR 東日本では終日運転中止で本日中の運転再開がないことが、わたしがこの時間で最初に目にした速報でした。
そして、新大橋通へと向かいました。何度も歩いたことのある道だったのですが、やや方向感覚がうまく働かないような感じでちょっとあせりました。大勢の人が歩道を歩き、道路はクルマが動けないような混雑でした。バスは運行していましたが、渋滞で動けないようでした。いくつかのビルでは窓ガラスが割れてしまっていたようで、歩道から車道へと誘導が行われていました。
方向感覚がそのうち戻ってきて、iPod touch で radiko.jp アプリを起動する余裕がでてきました。普段聴くのは FM 放送ばかりなのですが、なんとなく聞き慣れた安東弘樹アナウンサーの声が耳にとまり、TBS ラジオでそのまま自宅に着きました。途中、帰宅困難者に学校などの施設が開放されたり、東京メトロの銀座線や、半蔵門線の一部区間で運転再開されるなどの情報が流されました。
自宅が近づくにつれて、気になりはじめたのが食事のこと。自宅には、1週間分ほどのお米のほかに、おかずになるような食料がないことが気がかりになりました。
徒歩帰宅の途中のスーパーなどは、店を開いていたので、いつもの近所のスーパーでも大丈夫だろうと思っていました。
自宅付近に到着したのが、21:30 頃。3 時間ほどかかりましたが、予想よりも 1 時間ほど早く到着しました。ところが、いざ到着してみると、スーパーはすべて閉店。コンビニも閉店か、営業していても食べ物はなし。飲食店は食材切れ。
自宅に帰り、しかたなく、お茶漬けだけ。そして、そのまま寝ることにしました。
自宅は、思ったよりも散乱していました。机の上のパソコンモニターは床カーペットに落ちていましたが、損傷はありませんでした。そのほか、テーブルや棚に無造作においてあったものは、大きく位置がずれていたり落ちたりしていました。ただ、壊れたものはありませんでした。
翌日の 2011年3月12日は土曜日でしたが、わたしの勤務シフトでは、もともと出勤日でした。通勤には都営地下鉄を利用しています。この時点では、明日の運行状況が全くわかりませんでしたので、徒歩でも出社時間に間に合うように起床時間をあわせました。
翌朝、都営地下鉄は通常運行でした。ただ、自宅に食料がお米しかなく、昼食など買い物ができるのかとても不安になり、お弁当箱にご飯だけつめて、いつもよりもかなり早めに自宅を出発しました。いつもの降車駅の3つ前の駅で降車して歩いてみました。道路にクルマはほとんどなく、歩いている人もほとんどいませんでした。コンビニは、ほぼ閉店。飲食店は食材切れ。朝はなにも食べ物の買い物ができませんでした。昼休みに別のコンビニへいってみると、たまたまあったのがメンマのおつまみのようなものがひとつだけ。とりあえず購入して、食べることにしました。
実際にこれまで体験したことのない状況で、たまたま対応できていたこと、全く対応できなかったこと、いろいろありました。